一般的に、新しいブロックチェーンを立ち上げる前にテストネットが公開されます。
テストネットによっては、利用するだけで報酬を得られるチャンスがある場合も。
2024年4月にリリースされたTreasure Rubyも、報酬を得られるテストネットの1つです。
しかし、以下のような悩みを持つ方も多いでしょう。
- Treasure Rubyが何なのか分からない
- 英語ばかりで何がなんだか分からない
- クエストを完了する手順を知りたい
この記事では、Treasure Rubyの特徴や機能、クエストの手順などを解説します。
プレイして稼げるNFTゲームや、報酬がもらえるテストネットに興味のある人は、ぜひ本記事を最後まで読んでみてください。
Treasure Rubyとは?4つの特徴
Treasure Rubyの特徴として挙げられるのは、以下の4点です。
- Treasure DAOの独自チェーン
- NFTゲームでの活用に特化
- 最初のテストネット
- 利用するとインセンティブや報酬も
Treasure DAOの独自チェーン
Treasurr DAOが独自に開発しているブロックチェーンの1つが、Treasure Rubyです。
Treasure DAOとは、Arbitrumチェーンにおける代表的なエコシステムで、いくつものNFTゲームをリリースしています。
リリースされたNFTゲームに共通しているのは、ゲームで使用する仮想通貨の1つにMAGICトークンが含まれている点。
MAGICトークンにさらなる価値を持たせて、NFTゲームによる経済を促進するためのブロックチェーンこそ、Treasure Rubyなのです。
NFTゲームでの活用に特化
Treasure RubyはNFTゲームで活用するためのブロックチェーンとして開発されています。
Treasure DAOのゲームのいくつかは、すでにTreasureブロックチェーンを導入する予定。
関連するゲームは後述するクエストを達成する条件となる可能性があるので、チェックしてみるとよいでしょう。
最初のテストネット
Treasure Rubyは、今後ローンチ予定のメインネットの動作確認を目的としたテストネットの第1弾です。
テストネットでは実際の価値を持った仮想通貨を使わず、代わりに無価値のトークンで取引します。
仮想通貨を保有できるウォレットさえあればアクセスできるので、メインネット公開前に触れておきましょう。
ちなみに、メインネットの立ち上げは2024年Q3(7〜9月)を予定しています。
利用するとインセンティブや報酬も
Treasure Rubyのライトペーパーによると、利用者には報酬が用意されているとのことです。
ほかのブロックチェーンでも、メインネット公開前にテストネットを利用したユーザーに報酬が与えられるケースはいくつもあります。
なかには、数十万円もの報酬を受け取れたプロジェクトも。
報酬の規模はプロジェクトによってまちまちですが、海外で認知度の高く、Arbitrumとの繋がりが強いTreasure DAOのブロックチェーンなので、期待できるでしょう。
Treasure Portalで使える5つの機能
Treasure Rubyを利用できるプラットフォームとして、Treasure Portalがあります。
Treasure Portalでは、以下5つの機能が使えます。
- テスト用MAGICの受け取り
- シャードを獲得できるクエスト
- 別のブロックチェーンにブリッジ
- 所有しているトークンやNFTの管理
- 取引履歴の確認(エクスプローラー)
とくにクエストは直接的に報酬と関係するので、必ずチェックしてください。
テスト用MAGICの受け取り
テストネットで利用するためのMAGICトークンを受け取れる、いわゆる蛇口の機能です。
ブロックチェーンではあらゆる取引でガス代と呼ばれる手数料がかかります。
Treasure Rubyでガス代を支払うのに必要なトークンはMAGICなので、何をするにしても先にこの機能を利用しましょう。
メニューの「Faucet」を選択し、ウォレットのアドレスを入力すれば、1MAGICを受け取れます。
毎日1回ずつ利用できるので、できるだけMAGICを受け取るのがおすすめです。
シャードを獲得できるクエスト
メニューの「Quest」で確認できるクエストを完了することで、テストネットの報酬を得るために必要なシャード(Shards)を獲得できます。
シャードを集めるほど報酬も多くなるため、未完了のクエストは積極的にクリアしましょう。
なお、クエストを完了したかどうかは自動的に確認されます。
クエストの条件を満たしたら、完了済みになっているかクエストページでチェックしてみてください。
別のブロックチェーンにブリッジ
Treasure Ruby以外のブロックチェーンにトークンを送信する機能です。
メニューの「Bridge」からページを開き、以下の項目を決めて実行できます。
- 送信元のブロックチェーン
- 送信先のブロックチェーン
- 送信するトークンの種類(リリース当初はMAGICのみ)
- 送信するトークンの量
たとえば、SepoliaというテストネットにMAGICを送ったり受け取ったりできます。
送受信するトークンとは別にガス代として払うMAGICも必要な点に注意。
所有しているトークンやNFTの管理
メニューの「Account」では、接続したウォレットがTreasure Rubyネットワーク上で保有している資産を表示できます。
資産自体はウォレットの機能でも確認できるので、見やすいほうで確認するとよいでしょう。
ちなみに、アドレス表示の下にある「Marketplace」ボタンを押すと、Treasure DAOが運営するNFTマーケットプレイスに移動します。
こちらで購入できるNFTは、ArbitrumやEthereumといった別のブロックチェーンのものなので注意してください。
取引履歴の確認(エクスプローラー)
Treasure Rubyで取引した記録は、メニューの「Explorer」から閲覧できるTreasure Rubyエクスプローラーから確認できます。
メニューの「Blockchain」にある「Transactions」から、直近のトランザクション(取引)の内容を確認してみましょう。
上部の検索窓に自分のウォレットアドレスを入力すれば、自分が実行したトランザクションだけを表示することも可能です。
詳細を見たいトランザクションを選択すると、以下の項目が見れます。
Transaction hash | トランザクションのハッシュ値 |
Status and method | トランザクションの状態(Successであれば完了済) |
Block | トランザクションを記録しているブロックの番号 |
Timestamp | トランザクションを実行した時間のタイムスタンプ |
From | トランザクションの実行者 |
Interacted with contract | 実行されたコントラクト |
Tokens minted | トークンをミント(生成)した結果・取引内容 |
Value | 送受信したトークンの量 |
Transaction fee | トランザクション処理時に発生した手数料(ガス代) |
Gas price | 0.1Gweiあたりのガス代料金 |
Gas usage & limit by txn | 使用したガスの量&上限値 |
Gas fees (Gwei) | Base:ガス代の基本料金 Max:ユーザーが希望した料金の最大値 Max priority:ユーザーが希望したマイナーへ支払う料金の最大値 |
Burnt fees | 焼却(バーン)された手数料の量 |
すべての項目を覚える必要はありませんが、自分の取引が正しく完了しているかどうかを確認できるようにしておくとよいでしょう。
ちなみに、エクスプローラーはトランザクションを確認するほかにも、APIやトークンに関する機能なども利用できます。
最初のクエストを完了させる方法
クエストを完了する方法の例として、Treasure Rubyがリリースされた当初から用意されている3つのクエストを解説します。
具体的には、以下のクエストです。
- Use the Treasure (Testnet) Faucet
- Mint Commemorative NFT on Treasurescan
- Mint and Bridge MAGIC to Treasure (Testnet)
いずれのクエストもウォレットを接続する必要があるので、画面右上の「Connect Wallet」で接続しましょう。
ウォレットを接続する方法
以下の方法でTreasure Portalにアクセスして「Connect Wallet」ボタンを押してください。
- PCの場合:拡張機能としてウォレットアプリをインストールしたブラウザでアクセスする
- スマホの場合:ウォレットアプリ内で使えるブラウジング機能でアクセスする
ほかのブラウザやアプリを使っていると、ボタンを押してもウォレットを接続できないので要注意。
接続時に「Treasure Ruby」ネットワークに切り替えるか聞かれたら承認しましょう。
1.Use the Treasure (Testnet) Faucet
Treasure Rubyトークンを利用するのに必要なMAGICトークンを入手できる、Faucet機能を実際に使うクエストです。
FaucetページでreCAPTCHAによる認証を済ませて「Request 1 MAGIC」ボタンを押しましょう。
ボタンを押す際、接続しているウォレットのアドレスが「Sent To」に入力されているのを確認してください。
処理に成功すると、次にMAGICを受け取れるまでの時間がボタンの代わりに表示されます。
所有しているMAGICの総量はAccountページで確認できます。
2.Mint Commemorative NFT on Treasurescan
エクスプローラー(Treasurescan)のページで記念NFTをミント(生成)するクエストです。
エクスプローラーの該当ページには、クエスト詳細にある「Mint」ボタンから移動できます。
移動先のページで改めてウォレットを接続し、タブを「Contract」「Write proxy」に切り替えてください。
下のほうにある「5.mint」を開いて「Write」ボタンを押しましょう。
ウォレットが取引内容を確認してくるので、MAGICを支払って取引を実行してください。
取引実行後、Treasure Portalに戻ってAccountページで、NFTsに「Ruby NFT」が追加されていればOKです。
3.Mint and Bridge MAGIC to Treasure (Testnet)
Sepoliaチェーンで手に入れたMAGICトークンを、Treasure Rubyチェーンにブリッジ(移動)させるクエストです。
まずはこちらのページに移動し、Sepolia上のMAGICを手に入れます。
数字のリストの上にある「Connect to Web3」ボタンを押すと、利用するネットワークをSepoliaに切り替えつつウォレットを接続できます。
ウォレットを接続して「Connected」に切り替わったら、数字リストの「10.mintDailyAllocation」を開いて「Write」ボタンを押してください。
処理が成功すれば、Sepolia上のMAGICトークンが3つ手に入ります。
トークンを手に入れたらTreasure PortalのBridgeページに移動し、MAGICのブリッジを実行しましょう。
送信するMAGICの数量を入力して「Increase Spend limit」ボタンを押し、処理を実行してください。
処理が終わるとボタンが「Deposit」に変わるので、再びボタンを押して処理を完了させればOKです。
実際にTreasure RubyへMAGICが届くまで12分程度かかるため、トークン量が反映されるまでタイムラグがある点に注意。
SepoliaのETHを入手するには
Sepoliaチェーン上での取引には、ガス代の支払いにETHが必要です。
ETHを持っていない場合は、ETHの蛇口を利用できるalchemyのようなサイトで入手してください。
alchemyを利用する際はログインする必要があるので、Googleアカウントやメールアドレスを使ってアカウントを作成するとよいでしょう。
Treasure Portalの蛇口と同様に、自分のアドレスを入力して認証を済ませたうえで「Send Me ETH」ボタンを押せばOKです。
Treasure Rubyに関するQ&A
Treasure Rubyテストネットに関する、以下のよくある質問に回答します。
- テストネットを利用するために必要なものはありますか?
- NFTとは何ですか?
- クエストがうまく完了できません
- すべてのクエストを終えたら何をすればいい?
- Treasure関連のゲームについて知りたい
利用するために必要なものはありますか?
仮想通貨などのトークンを管理するためのウォレットアプリが必要です。
以下のようなウォレットがあるので、いずれかをインストールしましょう。
- MetaMask
- Manta Wallet
- Ronin Wallet
- Pontem Wallet
おすすめのウォレットは、日本語の情報を集めやすくて利用者も多いMetaMaskです。
NFTとは何ですか?
NFTとは、ブロックチェーン上で扱えるデジタルデータの一種です。
ブロックチェーン上のデータはコピーしたり改ざんしたりできないため、一般的なデジタルデータとは違って希少性があります。
画像データと関連付けられたNFTアートが有名で、価値の高いものだと億単位の値が付いたことも。
ほかにもデジタル署名やグッズ販売など、様々な場面でNFTが活用されています。
Treasureのゲームで手に入る一部のアイテムやキャラクターはNFTとして取引でき、NFTマーケットプレイスなどで売買されています。
クエストがうまく完了できません
クエストの途中でエラーになった場合は、以下の点が原因である可能性があります。
- ページの再読み込み(リロード)が必要
- ガス代を支払うためのトークンが不足している
- ウォレットのネットワークが正しくない・ページと一致していない
- トランザクションの処理に時間がかかっている
上記をチェックしても問題が解決しないときは、Treasureの公式Discordなどで問い合わせるとよいでしょう。
すべてのクエストを終えたら何をすればいい?
新しいクエストが追加されるまで待ちましょう。
メインネットが公開されるまでに、新しいクエストが続々と追加される予定です。
または、TreasureのNFTマーケットプレイスで公開されているクエストを達成するとよいでしょう。
こちらで手に入るジェム(Gems)も集めれば、Treasure Portalで公開されているリーダーボードでより上位を目指せるため、さらなる報酬が期待できるでしょう。
Treasure関連のゲームについて知りたい
NFTマーケットプレイスの「Games」ページで、Treasure DAOの代表的なゲームの一覧を見られます。
ゲームを選択すれば、ホームページおよびゲームページにアクセスしたり、NFTを売買したりすることが可能です。
今後Treasure Portalのクエストを達成する条件となる可能性が高いため、先にプレイしてみるとよいでしょう。
なお、FREE TO PLAYと書かれているゲームは無料から始められます。
まとめ
本記事では、Treasure DAOが開発しているテストネットTreasure Rubyについて解説しました。
まとめると以下のようになります。
- Treasure Rubyを利用すると将来的に報酬を得られる
- 報酬を得るにはクエストを完了してシャードを集める必要がある
- クエストの完了に必要なのはウォレットアプリ
- 余裕があればNFTマーケットプレイスでもクエストを完了させよう
Treasure Rubyは、Treasure DAOのゲームの可能性を広げる第一歩となるブロックチェーンです。
このテストネットに参加して、Treasure DAOの世界を体験してみてはいかがでしょうか。
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